No.14 ローズ・ゼラニューム 

和名「ニオイテンジクアオイ」。フクロソウ科の半耐寒性多年草です。

ここでご紹介するのは「ローズ・ゼラニューム」ですが、この香りの素晴らしいセンティッド・ゼラニュームの種類は、非常に数が多く、欧米ではセンティッド・ゼラニュームのコレクターもいるほどです。
ナツメグのようなスパイス系の香りのもの、オレンジやレモンなどの柑橘系の香りのもの、リンゴやパイナップルなどのフルーツの香りのするものなど、様々な香りのものがあり、交配種も多くあります。

そのほとんどが南アフリカの原産ですが、19世紀になってフランスでそのバラの香りの芳香性の価値が認められ、長く香水や化粧品の原料とされていました。
葉やその精油には美容効果も高く、フェイシャル・スチームや浸出液のローションは、肌を白くなめらかにすると言われています。
また、食用としては、花の部分はサラダなどに使えますが、葉は生だと舌触りも悪く苦みも強いため、たいていソースやデザート、酢やハチミツなどの香りづけのために漬け込まれ、あとで取り除かれます。
ただ、火を通すと香りは若干薄れるものの、苦みは消えるので、その美しい葉形を活かして、パンやケーキに入れて焼き込んだりもします。

葉は、茎についたまま茶色く枯れて落ちますが、枯れても香りが失せないので、ポプリにも向いています。ただ見た目があまり良くないので、サシェなどにすると良いでしょう。
少しでも水分が残っていたり、水分を吸うとカビが生えやすいので、日本のタンスの中には向かないかもしれません。

南アフリカ原産のため、耐寒性は弱いものの、るびぃが東京に住んでいた頃は戸外で越冬しましたので、東京までは大丈夫だと思います。
その後、北関東の宇都宮に引っ越した冬に、立ち枯れてしまいました。
なので、東京以北の場合は、冬は室内に入れてあげた方が良いでしょう。
種からでも挿し芽でも増やすことが出来ますが、挿し木する場合は、他のものと違い、水につけずに、1日くらい乾かしてから挿し芽します。

ローズ・ゼラニュームが多くの人に好まれる理由は、その香りの素晴らしさだけでなく、秋になってからの紅葉の美しさもあるのではないかと思います。
肌寒くなってくると、ほんのりとバラ色に色づいた後、黄色へ、薄茶色へと変化していく葉色の美しさは、見ている者をうっとりとさせてくれます。
薄茶色へ変化した葉は、落葉していきますので、春の新芽が吹き出る直前に強剪定しておかないと、茎だけがひょろ長く伸びて樹形が乱れます。
いつまでも美しい樹形と密に繁った葉を望まれるなら、初春にしっかりと剪定しておきましょう。
かなり剪定しても、春から夏にかけて旺盛に成長してくれますので大丈夫です。


では、ズボラなるびぃの「ローズ・ゼラニューム」を使った、お手軽シンプル・レシピをご紹介します。

ローズ・ゼラニュームのハーブ・ハニー
我が家では、私が幼い頃から、いつもハチミツの壷がありました。
よく風邪をひいたり、唇が荒れてしまう私のために、母が常備していたものでした。
私の咳が止まらないとなると、賽の目に切った大根を漬け込んだハチミツを私に飲ませてくれたり、夜寝る前に、荒れた唇に塗ってくれたりしました。
今もそうした使い方は変わりませんが、るびぃは買ったハチミツの香りが「今ひとつだな」と思ったとき、ローズ・ゼラニュームの葉を使って、母の愛情こもったハチミツに、バラの香りの魔法をかけるのです。

●用意するもの●
   ローズ・ゼラニューム(葉の部分)
   ハチミツ

●つくり方●
1)ハチミツは、湯煎にかけるか、電子レンジで少し温めます。
2)ローズ・ゼラニュームの葉は、洗ってペーパータオルで水分を完全にふき取っておきます。
3)1に、2を漬け込み、2週間くらい置いておき、香りが移ったら葉を取り除きます。

●ワンポイント・アドバイス!●
ハーブ・ハニーは、ローズ・ゼラニュームだけでなく、セージや、ローズマリーでも、良く合います。
ハチミツは、ノドや肌をうるおし、髪のツヤを保つなど、美容にも良いので、日頃よく摂るように心掛けると良いですね。
ただし、乳児には強すぎるので与えてはいけませんよ。

バラの香りのリンゴ・ジャム
本格的に秋が深まってくる一時期、果物屋さんの前を通りかかると、るびぃはどうしても立ち止まってしまうのです。
その理由は、「紅玉リンゴ」!
どのリンゴよりも紅く輝くそのツヤに、どうしてもウットリしてしまい、「白雪姫の食べたリンゴは、ゼッタイ紅玉リンゴに違いない…」と思ってしまうのです。
その酸味の強い甘さは、生で食べても充分美味しいのですが、火が通ることで、どのリンゴで作るより美味しい、リンゴ料理(?)ができあがります。
トロリとした「リンゴ・ジャム」、アイスクリームを添えたシナモンのタップリ効いた「焼きリンゴ」、サクサクの「アップルパイ」、少し焦げついた砂糖が濃厚で芳ばしい「タルト・タタン」・・・
。。。ああ、思わず話がそれてしまいました!
ここでは、ローズ・ゼラニュームを使って香りづけをしたリンゴのジャムをご紹介します。

●用意するもの●
   紅玉リンゴ
   レモン(絞り汁)
   グラニュー糖
   ローズ・ゼラニューム(葉の部分)

●つくり方●
1)リンゴは皮をむき、出来上がりに形を残したい場合は大きめに、トロトロの仕上がりにしたい場合は小さめに切って、小鍋に入れます。
2)小鍋にフタをして、ごく弱火にかけます。無水ナベの場合は、リンゴの水分だけで調理できますが、そうでない場合は焦げ付きますので、早めにレモン汁を入れて、焦げ付かないように時々ナベを動かします。
3)リンゴに火が通ってきたら、レモン汁とグラニュー糖を加え、木べらで混ぜ、とろみがついたら火を止めます。
4)ある程度、温度が下がった状態で、ローズ・ゼラニュームの葉を加え、完全に冷めたところで葉を取り除きます。



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